東京では、隅田川を中心に水上バスや水上タクシーが利用されています。
水上交通を利用することで、船上からの景色や風景を楽しむことができます。
特に隅田川は、観光名所や歴史的な建造物が沿岸に点在し、船での移動がおすすめです。
浅草寺や東京スカイツリーなど、東京の代表的な観光地も水上交通でアクセスできるので、観光客にも人気です。
水上バスは、都内で運行されている定期航路に沿って運行されており、乗り降りが自由なので観光や移動におすすめです!
また、各航路によってはガイド付きの案内もあるので、東京の歴史や観光スポットについて学びながら楽しむことができます。
本日は隅田川に架かる橋について、実際の水上バスに乗った風景とともにご紹介したいと思います。
隅田川に架かる橋
日の出桟橋〜浅草
東京都北区の岩淵水門で荒川から分岐し、東京湾に注ぐ全長23.5kmの隅田川には、美しい橋が多数架かり、浅草を拠点とした水上バスが「橋をめぐる観光ルート」としてすっかり定着しています。
明治期ごろまでは多くの渡しによって両岸が結ばれていましたが、大正12(1923)年9月の関東大震災の復旧事業として東京市復興局が首都東京にふさわしい景観を配慮した架橋を計画し、技術者を集めて隅田川の河川改修と合わせた架橋事業を展開してきました。
橋梁は統一的なデザインモチーフのもと、それぞれが特徴のあるデザインとなっています。
どんな橋が架かっているの?
日の出桟橋から浅草に向かう間には、実に15本以上の橋や鉄橋を通過します。
- ・橋桁を数本建ててその上に道を通す桁橋。
- ・道路の上にアーチをかけるアーチ橋。
- ・道路をロープで引っ張る斜張橋。 等
橋って様々な構造をしているんですね。
築地大橋 |
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勝鬨橋 |
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佃大橋 |
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中央大橋 |
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永代橋 |
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隅田川大橋 |
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清洲橋 |
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新大橋 |
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両国大橋 |
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両国橋 |
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隅田川橋梁 |
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蔵前専用橋 |
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蔵前橋 |
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厩橋 |
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駒形橋 |
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吾妻橋 |
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一つ一つをじっくり眺めて構造の違いを観察してみてはいかがでしょう。
隅田川を舞台・背景とした文学・絵画・芸能作品が多数あることからも情緒がうかがえます。
観光の足として人気を集める「水上バス」
東京は、実は「水の都」であることをご存知でしょうか?
水上バスや屋形船から大型クルーズ船まで、さまざまな水上の乗り物を楽しむことができます。
東京ゲートブリッジやレインボーブリッジ、羽田空港の滑走路、工場運河などさまざまなテーマに沿ったクルーズがありますが、なかでも定期船の水上バスは東京のまた違った顔を見ることができる観光の足として人気を集めています。
ここからは水上バスの大定番『TOKYO CRUISE』が運行する【隅田川ライン】に乗船して、東京の水辺の旅を案内していきます。
ひと味違う水上からの橋をお楽しみください。
ルート | 日の出桟橋〜浅草 |
出発 | 約30分ごと |
運賃(片道) | 浅草~日の出桟橋:860円(小人430円) |
所要時間 | 浅草〜日の出桟橋 約40分 |
「隅田川ライン」でめぐる名所のパーフェクトガイド!
東京の水上交通は、都内の交通手段の一つとして注目されており、観光客や地元の方々によって幅広く利用されています。ぜひ、東京の水上交通を利用して、新たな視点で東京の魅力を感じてみてください!
レインボーブリッジを横目で見ながら日の出桟橋を出発。東京湾。微かに潮の香り。
隅田川を上って、一路浅草を目指します。
江戸の昔から水運で栄えてきた東京。
市中に張り巡らされた川や運河、水路は、きっと船の往来が盛んな今とは別の景色があったのでしょう。
船の往来はすっかり少なくなりました。
でも。
東京の水運は捨てたもんじゃありません。
浅草までの道中、きっと心が踊ることの連続ではないでしょうか。
「良い旅を!」
右手にみえる東京タワーが見送ってくれるような気がします。
電波塔としての当初の役目は、後輩の東京スカイツリーに譲りましたが、まだまだ東京の象徴として君臨している姿は頼もしくあります。
そして新たな電波塔となった東京スカイツリー。ゴールの浅草からは目と鼻の先。
出発地と到着地で出迎えてくれる2つの塔はクルーズの象徴的存在です。
スカイツリー。また後で会おう。
一つ目の橋、築地大橋。
隅田川ラインでは浅草までの間、16本もの橋の下を通る事となります。
辺り一帯は埋立地。新しく造成した土地です。
現在はオリンピックの施設や選手村が新たに開発されている最先端。
東京の「今」を知ることができるでしょう。
勝鬨橋。昔の跳ね橋の勇姿は忘れません。
実際に可動する姿を見てみたかったですが、モーターが取り外されてそれは叶わぬ想い。
一際目立つツインの高層ビル、聖路加ガーデンタワーと聖路加国際病院。
医療を中心に据えた新しい街づくりの形です。
陸路のアクセスがちょっと悪いのがたまにキズ。
佃大橋を通過。真下に地下鉄有楽町線が通っています。
地下鉄が発達している東京、実は隅田川の川底には何本もの地下鉄トンネルが隠れているのです。
川底に幾重にも掘られる地下トンネル、日本のすごい技術の集まりです。
タワーマンションの原型となった『大川端リバーシティ21』のたもとに架かる、中央大橋。
隅田川で二番目に新しい橋で、白くてモダンなデザインはフランスの会社によるものです。
川沿いには芝生の河川敷公園。橋と公園と街が一体となった美しい風景は、漫画「三月のライオン」に幾度も登場します。
江戸時代に架けられた老舗、永代橋。
城下町と門前町を結んだ橋は、現在も都心部と城東エリアの交通の要所です。
夜になれば青色のアーチが鮮やかな光で染め上げられ、隅田川の橋梁の中でも幻想的な姿を見せてくれます。
凝ったデザインが多い隅田川の橋の中で、実用性に全振りした隅田川大橋。
都道と首都高速の上下二層構造となっており、すぐ西側が箱崎ジャンクションとなっています。
特に筆者おすすめは、橋の上から眺める東京の夜景。ライトアップされたスカイツリーと清洲橋、もう一方は、青い光の永代橋、白い光の中央王橋、淡い光の高層マンション・リバーシティ21が望めます。
吊り橋のフォルムが美しい清洲橋。
建築的にも貴重なため、見惚れてしまう美しさがあります。
20年8月から新たに始まったライトアップにより、陽が落ちると橋の優雅なシルエットが光で飾られます。
隅田川の支川小名木川の萬年橋を右に眺め、橋の奥に見える水門は新小名木川水門。
幾つもの支川が流れ込む隅田川。
浅草まで道中、至るところで合流点が見られるでしょう。
小名木川以外にも、晴海運河、日本橋川、神田川、大横川、竪川、北十間川などと大小様々な川や運河と合流。これは水運都市「江戸」の名残り。
東京の街が、如何に水と接して水と共に発達したかが伺えます。
萬年橋を過ぎます。
そうそう。佃大橋を過ぎた辺りから、川の両岸にある堤防を利用した公園に気付いたでしょうか?
隅田川テラス。上流の両国橋付近までずっと続いています。
東京ど真ん中で、涼風心地よい癒しの空間。
今度は船じゃなくて、隅田川テラスを歩いて水辺でのんびりとする旅も悪くないな。
スタートから中間点、「東京スカイツリー」が見え隠れし始めてきました。
近年、加速度的におしゃれな街となった清澄エリアに差し掛かります。倉庫や民家をリノベーションしたカフェが次々と誕生して一躍有名な街に。
その一方で、下町の雰囲気が息吹いており、
新と旧。混ざり、重なりあうさまが見事です。
黄色柱のデザインの橋は新大橋。
歌川広重の浮世絵にも登場します。
江戸の浮世絵を見ると、隅田川の登場がまぁ多いこと。
それだけ昔から庶民にも愛されてる証拠ってえことでしょう。
リバーサイドの高層ビルが立ち並ぶ森下エリア。古来より愛される隅田川は、今でも変わらず、人の心を掴んでいます。
きれいなマンションに暮らす人達もきっと、隅田川に魅せられたに違いありません。
隅田川支川である「竪川」と隅田川との合流域には首都高の両国大橋があります。渋滞情報でよく耳にする、両国ジャンクションはここのこと。
手前の箱崎ジャンクションそして両国ジャンクション、出会いと別れを繰り返す首都高は、まるで我々の人生と似ています。
今日もまた川の上を多くの車が、この隅田川の、上で合流し、別れていく…。
現代の都市の発展において、モータリゼーションの発展は切っても切れない関係。
東京における発展の大きなポイントは、昭和のオリンピック時期。
高度成長期その頃に誕生したのが首都高速です。
川を埋めて建設された痕跡を確認できる場所でしょう。
更に時代を遡る、川も遡る。
江戸時代の人の往来。武蔵の国と下総の国における往来の重要ポイントだったのが、両国橋です。
2つの国の境ですから”絶対に通る場所”として人が集い活気が生まれました。
両国あたりから下町風情が色濃く残るエリアとなります。
江戸から続く文化『相撲。花火』が橋の欄干にデザインされていますので、ぜひ注目してください。
両国橋のすぐ上流は神田川との合流点。
井の頭公園を源流とする神田川は、山の手・下町…東京の幾多の街の生活と文化を通り抜け、
ここで隅田川と混ざり合います。
夏の風物詩『屋形船』が出発することも多い合流点。
神田川に接岸するいくつもの屋形船は、東京下町らしい雰囲気です。
もうひとつのモータリゼーションといえば、鉄道。
JR総武線の隅田川橋梁。電車からの風景は、高さがあり爽快です。
首都高の奥に両国国技館と江戸東京博物館が現れます。
電車が橋を通るシーンはCMでも使われることもあり、ご存じの方もおおいのではないでしょうか。
ビル+鉄道+高速道路が合わさった景色は隅田川ならではです。
水上バス(東京水辺ライン)の両国発着場。
葛西臨海公園まで航行する水上バスが発着します。またの機会で、乗船してみたいものです。
ドコモ隅田ビル。
NTTドコモ関連の無線通信機器の科学館があります。
珍しい橋をくぐります。日本初の通信線専用の橋、蔵前専用橋。
数十年前、近くにNTTの施設があり、川の向こう側に電話線を通すために作られた橋です。
この橋があったからこそ、電話、人と人のコミュニケーションが取れた時代がありました。
四角いだけの橋も時代の最先端だったのかもしれませんね。
現在は通信線以外に水道管も通っている、貴重なライフライン。
関係者以外は入ることはできないので要注意です。
車に人に、電車。橋の間隔も短くなってきました。
続けざまに通るのは、蔵前橋です。
清澄白河と同様、ここ数年で一気におしゃれな街と化した蔵前エリア。
カフェ、チョコレートショップ、ゲストハウスが立ち並ぶ一方で昔からの手作り文化が続いています。
雰囲気抜群でありながら穴場であるため、ゆったりと新旧の小工房を散策できることが魅力です。
白色の直方体の目をひくライオン株式会社本社。
橋の至るところに馬のデザインが施された厩橋(うまやばし)。
江戸時代に厩(幕府の馬を飼う小屋)があったことに由来しています。
首都高6号線駒形料金所。
首都高6号向島線は合流ポイントが非常に多く、走行が難しい路線として有名。ラジオから流れる交通情報でよく耳にする名ではないでしょうか…
あっ、そうだ。さっきちらっと見えた「東京スカイツリー」。
ここまでくると、その存在はとても大きくなります。
近付いてくる旅のゴール。
道中、ずっと見守ってくれているような安心感。すっかり東京の象徴として定着しましたよね。
浅草の入り口に位置する駒形橋。
江戸時代、浅草寺への参拝者の多くは、陸だけではなく船を使って訪れていました。
駒形橋で下船したので、まさに浅草の玄関。
ここでも人と水との関わりを感じます。
アサヒビール本社ビルと金色のオブジェは浅草のシンボルです。
東京スカイツリーは更に間近に、雄大な姿が胸をうちます。
どこまでも空に伸びる姿に「もっと上へ」と自分を高めていきたいと願わずにはいられません。
最後の吾妻橋をくぐったら浅草です。東京の新しい街から、古くから栄える街へ。
江戸の「情緒」と、東京の「今」。気持ちよい風を浴びながら水上からの景色を通じて、新旧の時代に想いを馳せる。
水の都の良さが詰まった水上バスの旅。
ぜひ一度、河川からの「東京」を感じていただきたいです。
Craft Gin[MV]前田紗希×tachibana / 東京水上バス・パーフェクトガイド『隅田川ライン』Tokyo Water Bus – Japan Guide
ガイドキャプション : オキツ カズヒロ
コラムまとめ : 前田紗希
隅田川大橋付近からの夜景。ずっとずっと見続けてたい、東京で一番好きな夜景。
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【studio iota label】
日本の音楽レーベルstudio iota labelではCDの制作・販売、WEBコンテンツの発信、企業のWebライティング、動画BGM製作、アーティストやお店などの写真撮影、作曲・編曲事業、レコーディング・ミックス事業などを行っている。
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