わたしの机には、5つの会社から届いた源泉徴収票が揺らめいていた。
100万単位のおかねが必要だった。
「流木ハンターになろう」。
転機は、ベルリンへ旅行に行った時にやってきた。
日本人の女の子の暮らす家で寝泊まりをさせてもらった。シェアメイトは料理人とミュージシャンのカップル、ゲイのカップル。
このラインナップで過ごさせてもらう日々は、ワクワクだ。
□毎晩のように近所で繰り広げられるライブを見に行ったり(どれもビール代だけで無料だった。)
□アウトバーンという高速道路を自転車で走るイベントに参加したり(無料)
□一流の演奏をするとされてる、ベルリン・フィルを見たり(子連れ、お年寄りの優先席が配置されていて、昼間は無料だった。)
そのとき、わたしは、会社員でも、先生でもない。
音楽をやっているのだから、「ミュージシャンです」。
それでよかった。許された気がした。
シンプル。
生活の為の仕事は、全部辞めよう。
きっと、嫌いなものを切り捨てていけば、おのずと好きなものしか残らない。
そして、もっともっとすぐそこにある、周りのお友達や、家族や、大好きな音楽仲間との時間を大切にしていきたいと思っていた。
演奏しよう!と意気込んで行ったベルリンだが、結果的にはしなかった。
まずは身近な人に、出来る事をしゃべる
なにしろ、何も知識が無い状態でこの仕事をスタートさせたので、何をして良いかまったく分からない。
曲を作る事、アレンジする事、ミックスする事、ドラムを叩く事。
PAをしていた事、文を書く事、写真を撮る事、それをWebsiteにはめる事。
そんな事をポツポツと回りに話し始めた。
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現実、生活を支えるのは音楽以外の仕事だったため、「何の為に独立したんだろう?」という思いに悩んでいた。
そんな中で気付いたのは、”失う事を異常に恐れている” ということだった。
「失う物はまだ何も無いじゃないか。失敗しても、後戻りはしないと腹をくくって曲を書けばいいではないか」
心が決まったその夜、
BGMを書かせてもらった企業動画が、大賞を取った。
旅に似合う音楽
平日の昼間には、リサーチの為によく図書館(蔦○書店)に居る。
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【studio iota label】
流れるイオタが立ち上げたレーベルstudio iota labelではCDの制作・販売、WEBコンテンツの発信、企業のWebライティング、動画BGM製作、アーティストやお店などの写真撮影、作曲・編曲事業、レコーディング・ミックス事業などを行っている。
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