たどり着いた石垣島の離島ターミナルは夏のような日差しを受けてデニムのように青く、
私は燻製になって水分が抜けた気分で石垣島に暮らす友人の迎えを待っていた。
石垣島からさらに南に向かうフェリーのチケットを用意して迎えにきてくれる、と友人からのメッセージには書いてあった。
沖縄離島に三泊四日の旅行を決めたのは、
音楽のツアーの帰りの時間の過ごし方を持て余していたからだった。
離島ターミナル近くのお洒落なセレクトショップ「Mahina Mele (マヒナメレ)」のカウンターで提供している「Lino coffee & espresso(リノコーヒー&エスプレッソ)」で朝の一息を入れる。
名前を呼ばれて振り返ると、短く刈り込まれた髪。白い肌に、アーモンドのような目。小柄な身長に似つかわしくないほど太い腕が伸ばした女性が手を振っていた。
「楽器やってたんだ?知らなかった!」
20kg近くもある私のドラム機材を、ひょいっと持ち上げてエスコートしてくれる。
東京で同僚だった私たちは、これから友人となって、竹富島を一周する。
港に停泊していた船
竹富島や黒島・西表島など7つの島々へのアクセスが可能な「石垣港離島ターミナル」。どれも本数が多くチケット代も手頃。その日の気分で行き先を決めるのも良いかもしれない。
船名『にぃぬふぁぶし(子ぬ方星)』。沖縄方言で「北極星」のことを指す。
船名『フェリーよなくに』。週2回の運行で与那国島まで4時間。西表島から先は凄い大揺れになる。
竹富島行きのフェリーが出航
ターミナルからしぶきを上げて、竹富島行きのフェリーが駆け出した。
5分もすれば、街の景色はぽつりぽつりと途切れ始め、だだっ広い海原が顔を現す。
石垣港 灯台。
初めての沖縄船旅、初めての友人と、初めての日帰り離島。
とりわけ心踊ったのは、この海原で過ごせる爽快な船移動の時間だった。
私たち以外の20人くらいのお客さんの顔つきは明るい。2月ながら摂氏25度と想像以上に海のブルーが濃いことに驚く。
わずか10分で到着してしまうのが悔やまれるほど。
心地良く揺られながら島をめぐる自転車観光
竹富島を訪れたらまず外せないのが水牛車観光。昭和初期に台湾からやってきて農耕作業の担い手として重宝されていた水牛が、役目を終えて観光用に。
人口わずか360人のこの島は、伝統的な琉球赤瓦の民家が点在し、集落の姿や伝統文化が守られている。グックと呼ばれる珊瑚石で組まれた石垣は台風が来ても強風から家を守ってきた。
不思議な時間が流れていた。何の変哲も無い道路が、自転車を走らせると、どこまでも続く平原にもなったし、明るい海辺にもなった。
ペダルを漕げば、心地よい海風が吹き抜ける。
守られる伝統文化
おもむろに家々から鳴り響く三線の音。
私は彼らの、優しい音を聴くのが好きに思った。
どこを切り取っても絵葉書のような美しさ素朴で温かな沖縄の原風景と音に心が高鳴った。
ビーチでは島猫がひと休み。
石垣島からわずか10分で沖縄の原風景に出合える竹富島。
ゆっくりと流れる「島時間」に身を委ね、穏やかな時間が体験できるだろう。
それだけでは勿体無い!
離島に到着するまでの船に乗って風を浴びているときこそ、心がふわっと軽くなる。
作曲家、ドラマー、RECエンジニア
国立音大⇨世界一周⇨NY
『studio iota label』旅×音楽の9事業の社長・編集長
音楽療法/写真/SEOライター/カフェ
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【studio iota label】
【LoFi Hiphop BGM】流れるイオタ『黄昏を駆け抜ける』 (Official Album Video) – Driving through the twilight
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