その街は、坂を下ると海だった。
日に日に色濃くなってゆく紅葉を眺めながら、ベーカーリーカフェでパソコンのキィを打っている。
歩いて3分でビーチにも行かれるし、道を歩いていれば、リスやグースなんかと遭遇する。
癒される海と動物と、そしてカラフルな街並み。
今いる場所は都会ではあるものの、空は高く澄んでいる。
ところどころから日本語が聞こえてくる。
パラレルトランスポートについて話しながら英語でレポートを書いている大学生。
-ごめんそれ分かんない。
あ、父親にソックリな男が紺色のジャケットを着てパンを食べている。
-うちの父はそれは着ないだろうな。
しばらく滞在したニューヨークを出発して、
私studio iota 前田サキ(@nagareruiota)は北米横断に出ているところだ。
どの街にもピアノがある
世界一美しいプリンスエドワード島、
北米のパリと呼ばれるモントリオール、
そこかしこから日本語が聞こえてくる港町バンクーバー、
どこの街にもピアノが揺れていた。
公園や展望台やカフェの中に、ふらっとピアノが登場する。
ピアノの脇にはこう書いてある。
「 Public Piano 」
Go ahead! Rock out, practice your scales, host a jam sesh – but please note it’s at your own risk.
(訳)
公共のピアノ
「君の音楽をやればいいさ!ジャムセッションのホストになれるよ。けれどそれは君自身の責任でやるんだよ。(ヘタクソって言われる可能性もあるよ。) 」
音が出ない鍵盤がめっちゃあるし、調律どころじゃないし、概ね壊れてる。
色がカラフルで、
ジャンクで可愛い子。
どこにでもピアノがあるって素晴らしい。
通りがかりの人が、上手くても下手っぴでもみんなで交互にBGMを演奏するんだもの!
実際にピアノがある場所で弾いてみた
プリンスエドワード島 シャーロットタウン
■ピアノのある場所
コンフェデレーション・ランディング(Confederation Landing Park )
■弾いてみた感想
ジャンクで可愛いピアノ。
調律は狂い、弾けない鍵盤も多くありますが、
公園なので、周りの方が気軽に声を掛けてくれるところが嬉しいところ!セッションもしやすいです!
プリンスエドワード島 ビクトリア
ビクトリアはプリンスエドワード島の南海岸にある漁村です。
1800年代、初期の入植者によって築かれた港町で、1900年代の前半までは貿易港として島の産業を支える重要な役割を果たしました。
現在では島の主要産業である漁業の港というよりも、おしゃれなカフェやレストランもあり素朴な街並みのかわいらしい漁村として観光客が訪れるスポットとなっています。(クロスロードツアーズより抜粋)
■ピアノのある場所
Island Chocolates
■弾いてみた感想
小振りなピアノ。
室内においてあるだけあって、状態はなかなか良好です。
ショップ内でBGMを演奏している気分になる事間違いナシ。静かで優雅な選曲がベターな手応え!
ケベック州 モントリオール
すごく静かで文化的で、LGBT理解の有数の都市だったり、なのにマフィアが多かったりとハードな部分もあったり。
■ピアノのある場所
モン・ロワイヤル公園 (Mont Royal Park)
■弾いてみた感想
山の上の展望台でドカンとした佇まいのピアノ。
調律は狂い、弾けない鍵盤も多くあります。
カップルや観光客など人出は多いので、ボリュームのある演奏がおすすめ。
演奏していると写メでバシバシ撮られたりします。
治安はまあまあアレなので気をつけて。
ブリティッシュコロンビア州 バンクーバー
街のすぐ近くに山並みが迫り、近代的なビルの合間に緑の公園が顔をのぞかせるなど、都市と自然を両方楽しむ事が出来ます。
トロント、モントリオールに続くカナダ第3の規模をもつ大都市でありながら、海と山、そして森と、自然を身近に感じられる環境は、「世界で最も住みやすい都市」と呼ばれています。
ロブソン・トライアル・プラザ (Bute-Robson Trial Plaza)
■弾いてみた感想
Breka Bakery & Cafeというベーカリーカフェの目の前の広場にあるピアノ。
室外に置かれていますが、フタや雨よけカバーがあるのでコンディションは保たれています。
広場なので、気軽に声を掛けてくれるところが嬉しいところ!セッションもしやすいです!
いかがでしたでしょうか?
ところで、この海の対岸は丘なのだろうか?
バンクーバーの海を見ながらそんな疑問が過ぎりました。
夜の光は、思っているよりもずっと少なくて、ポツポツとまばらに上へと駆け上がっていきます。
私の知ってる、東京湾とか、相模湾のどれとも違っています。
光が丘を駆け上がっていく、この美しさをなんと呼んだらいいのだろう?
明日はまた、次の街へと移動することになっています。
一緒に北米横断をしている旅の相方が待っている、
だから、もう宿に帰りましょう。
おまけ
前田サキ キャッキャ!夜って楽しい!
Aromariageなおみ 寝るわよ!明日に響くでしょう?
前田サキ 遊ぼうよ?しりとりとかは?
Aromariageなおみ しないわよ。あたたかくして寝てね。
前田サキ もう寝ちゃうの?つまんなーい。
Aromariageなおみ ねえ、ピアノ弾いておいでよ…。
作曲家、ドラマー、RECエンジニア
国立音大⇨世界一周⇨NY
『studio iota label』旅×音楽の8事業の社長・編集長
音楽療法/写真/SEOライター/カフェ
[Twitter]https://twitter.com/nagareruiota
【studio iota label】
【LoFi Hiphop BGM】流れるイオタ『黄昏を駆け抜ける』 (Official Album Video) – Driving through the twilight
【X(Twitter)】https://twitter.com/nagareruiota
【ウェブサイト】http://www.iotabi.com/
【note】https://note.mu/nagareruiota